海老根市長は謝罪。「知らなかったこと」?

今日の善行土地問題の百条委員会で、海老根市長が証人尋問された。
海老根氏はおそらくは市長としての最後の公式発言を以下の謝罪の証言で締めくくった。

海老根氏「4年間の任期の間にこういう心配・面倒をおかけしたことを大変申し訳なかったと思う。(私が)最終・最大の責任者である。知らなかったとはいえ、こういったことになったことは申し訳なかった。」

また、同氏が市長選挙期間中に「全ての土地取引は議会の承認を得ている」(公開討論会での発言)と市議会を愚弄するかのような不正な発言をしたことについても「一候補者だったので、オーバーな表現や誤解を与えたことは申し訳なかった。」と謝罪した。

しかし、購入価格の妥当性については「議論の途中である。鑑定が正しいかどうか私はわからない。」とし、市長退職金を返還する考えも無いとした。

百条委員会は、今回で証人喚問を終了し、最終報告書の作成と議会報告へ移る。
海老根市長証言・本人証言を含めて、「この土地問題を主導したのは(元)新井副市長」であることで一致しているものの、新井氏は「(土地購入決定の)プロセスに瑕疵は無かった」と主張している中で、百条委員会がどう事実認定するのかが鍵となる。最終的には市議会が誰と誰を訴追するのかに注目が集まる。

海老根市長はこの土地問題が議会で取り上げられて以降、一貫して「説明責任を果たす」と言い続けてきた。つまり海老根氏には説明能力があると自ら認めてきているにも関わらず、選挙期間から「部下が不正を働いた。内部統制を強化する。」と言い始め、今日の百条委員会証言では「知らなかったこと」と逃げを打つのは卑怯の謗りを免れないだけではなく、今後の損害賠償請求の局面で正してゆかねばならないと考える。

選挙の敗者に対して「死者に鞭打つような」ことは言いたくはないが、この事件はまだ終わっていない。百条委員会の結果を受けて議会が訴追者を決定するし、横浜地裁ではこの善行土地だけではなく鵠沼橘のマンション用地に関する不当な買収問題が争われている。いずれも原告は損害賠償請求へ進む構えを見せている。

まもなく鈴木つねお氏が新市長として就任する。この土地問題の後始末の顛末に加え、新市長の初動に注目したい。